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2020.11.16

バーチャル展示会開催前に知りたいメリット・デメリット

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2020年に猛威を振るった新型コロナウイルス感染症の影響で、バーチャル展示会の開催が増えています。これまではオフラインで展示会を開催していた企業においても、バーチャル展示会への切り替えを検討している企業は少なくないのではないでしょうか。今回はバーチャル展示会の開催を検討している企業関係者に向けてメリット・デメリットやバーチャル展示会の事例をご紹介します。

目次

コロナ禍でのイベント・展示会のガイドライン作成のポイント

バーチャル展示会とは

バーチャル展示会とはWeb上で開催する展示会のことです。「オンライン展示会」「Web展示会」と呼ばれることもあります。セミナーの配信や動画・画像による商品のPRなどを行うことができます。主催者や参加者が直接顔を合わせることがないので、3密やクラスター発生を避ける有効策として現在人気が高まっています。

開催内容の例

オンライン商談

インターネットを通じてイベントと同様に商談を行いましょう。通常のWeb会議と同様に、ZoomなどのURLを取得して、顧客にアクセスしてもらう必要があります。商談の場の制約がなくなるため、営業エリアの拡大、商談を効率化するという意味でも役に立ちます。

製品のPR

写真や動画、3DCGなどを使って自社商品のPRを行うことも可能です。商品に直接触れてもらうことはできませんが、その分相手に情報が伝わりやすい映像や画像を用意して「バーチャル体験」を意識したPRを行うことがポイントです。

資料配布

自社商品のカタログ、ホワイトペーパーなどをデータ化して配布できます。展示会の参加後にアンケートを実施して、回答者のみにダウンロードURLを配布することで、顧客情報を集めることが可能です。

セミナー配信

インターネット上でセミナーの様子を動画配信しましょう。リアルタイム配信と録画配信の2種類があり、録画配信であれば展示会開催中は録画したセミナーを常時視聴できるようにすることも可能です。

バーチャル展示会の事例

リアルの展示会の中止や規模縮小が増える中、どういったバーチャル展示会が行われているのでしょうか。2020年の事例をご紹介します。

ホンダ バーチャルモーターサイクルショー(2020年3月27日~公開中)

https://www.honda.co.jp/motorcycleshow/

自動車・バイクメーカーの本田技研工業株式会社が主催するモーターサイクルショーです。新型コロナウイルス感染症拡大のため、2020年のリアルイベントは中止になりましたが、その代替としてバーチャルモーターショーを開催しました。360°ビューで車体を確認できることで、自宅にいながら臨場感を味わえます。製品紹介動画やモータースポーツ競技の選手がライダー目線でオートバイを楽しむ映像なども用意されており、その場にいなくても多くの情報が得られる展示会になりました。

【参考サイト】
●【参考事例】企業のバーチャル展示会のサイトをご紹介
https://www.ad-market.jp/column/2020/07/20200713.html
●ホンダの「バーチャルモーターサイクルショー」が開催中、在宅でも最新バイクを楽しめる…会場を覗いてみた
https://response.jp/article/2020/04/02/333226.html

バーチャル展示会2020「農フェス!」(2020年6月16日~8月31日)

農業機械などを製造する株式会社クボタの自社製品展示会です。展示会をコンセプトに制作されたWebサイト上にイラストや動画を使って自社の製品をPRしました。農作物の種類に合わせた農業機械を紹介するだけでなく、栽培技術の紹介動画や実際に農業機械を購入したユーザーのインタビュー動画などが掲載されました。

【参考サイト】
●【参考事例】企業のバーチャル展示会のサイトをご紹介
https://www.ad-market.jp/column/2020/07/20200713.html
●いつでもどこからでもご参加いただける農業機械展示会サイトを期間限定オープン~「農フェス!クボタバーチャル展示会2020」~
https://www.kubota.co.jp/new/2020/20-43j.html
●クボタ、最新農業機械などが見られる「農フェス! クボタバーチャル展示会2020」開催
(https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1259206.html)

ITmedia Virtual EXPO 2020 秋(2020年9月1日~9月30日)

アイティメディア株式会社が主催する製造業や建設業に関するテクノロジーやソリューションの展示会です。新型コロナウイルス感染症対策は関係なく、2009年から行われているバーチャル展示会であることが特徴。動画による講演が行われるほか、展示会場がオンライン上に再現されており、出展企業のブースをめぐるかのようにさまざまな企業の動画やファイルを閲覧、ダウンロードすることができました。

【参考サイト】
●ITmedia Virtual EXPO とは
https://ve.itmedia.co.jp/em/2020a/about
●国内最大級のバーチャル展示会 「ITmedia Virtual EXPO 2020 秋」 過去最大規模で開幕
https://corp.itmedia.co.jp/pr/releases/2020/09/01/ve20/

バーチャル展示会のメリット

時勢に合わせて増加しているバーチャル展示会ですが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。オンライン開催ならではのメリットをご紹介します。

開催に必要なコストを削減できる

バーチャル展示会に切り替えることで、会場規模の縮小、イベントスタッフの人件費、配布資料の印刷費、ノベルティグッズ制作費などを削減できます。代わりに、展示会の内容によって、Web会議システムや動画制作などにコストがかかりますが、頻繫に展示会を開催している企業にとってはトータルでは大きなコストカットになるでしょう。

参加者増加が期待できる

オフィスにいながら移動時間や交通費をかけずに展示会に参加できるので、参加の敷居が低くなります。地方や海外からの参加も期待できるため、新規顧客開拓にもつながりやすいでしょう。また、セミナーなどが録画配信であれば、開始時刻に遅れてログインしても内容を確認することが可能です。

参加者の声が集めやすい

Zoom等に付帯するチャット機能を使って展示会開催中に質問や意見を募ることができます。テキストで書いてもらうことで、口頭よりも質問しやすい空気になり、リアルの展示会よりも多くの声を聞くことができる傾向があります。アンケート機能を使って満足度を調査することも可能です。

バーチャル展示会のデメリット

感染症対策に有効で、誰でも参加しやすいことが特徴のバーチャル展示会ですが、開催するにあたって課題に直面することもあります。ここでは、バーチャル展示会のデメリットをご紹介します。

リアルの雰囲気が伝わらない

バーチャル展示会は参加者と直接話すことができず、ブースへの呼び込みなど主催者側が決めたタイミングでのプッシュ型PRが難しくなります。テレビ電話機能やチャット機能である程度反応はわかりますが、雰囲気が伝わりづらくなることは事実です。展示する商品に関しても実際に見ることや触ることはできないので、情報伝達の方法に工夫が必要になります。

オンラインサービスを活用するノウハウがないと苦労する

バーチャル展示会を開催するにあたり、よく利用されるのがWebセミナーシステムやWeb会議システムです。システムにはさまざまな種類があるためどれを選び、どのように活用するかをきちんと策定できるノウハウがないとバーチャル展示会の開催は難しいでしょう。

動画制作を行う場合は機材やスタジオの準備が必要

バーチャル展示会ではWebセミナーの配信のほかに商品の紹介動画や、ユーザーのインタビュー動画などの用意も必要になることが大半です。動画素材が準備できていない場合は、新たに機材やスタジオのレンタル費用や制作委託などにコストや手間がかかってしまうケースもあります。

出展企業が増えにくい

Web媒体は有名企業や人気コンテンツの力が強く、より集客できる傾向があります。バーチャル展示会のイベント内容にもよりますが、リアルの展示会のような「偶然目に留まった面白そうなブースに入る」という行動も減るため、企業の出展が増えにくくなる可能性があります。

必要なときはリアルイベントを企画しよう

バーチャル展示会はクラスター対策に有効ですが、コロナ禍でもきちんと対策を行えばリアルイベントを行うことも可能です。来場者が大声を出さないイベントについては、リアルイベントも積極的に検討しましょう。リアル展示会・リアルイベントは来場者同士もコミュニティーを形成できる、画像・動画よりも商品の魅力を伝えやすいなどバーチャル展示会にはないメリットが多くあります。リアルの展示会であれば、イベントの参加者がブースや商品を撮影し、SNSで拡散してもらえるケースもあるため、PR効果も高くなると言われています。

感染症対策については日本展示会協会のガイドラインを参考にしよう

一般財団法人 日本展示会協会でイベント開催時のガイドラインを発表しています。ご参照ください。(※このガイドラインは2020年10月6日に改訂されたものです。)
https://www.nittenkyo.ne.jp/shr/document/201006_guideline3.pdf

コロナ禍でもリアルイベントは行える

感染症防止対策を正しく行って、
安全な展示会運営を心がけよう

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