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コロナ対策

2021.10.07

コロナ禍リアルイベント(展示会)開催の現状と今後の再開について【事例あり】

2021年現在、新型コロナワクチンの接種が始まったものの、感染拡大は依然として収束していません。そんな中、イベント(展示会)業界ではどのような影響が出ており、今後の展開はどうなっていくのでしょうか。この記事ではイベント産業の現状とコロナ禍における展示会開催事例、新型コロナウイルス感染防止対策を実施するための制限や実際の状況をご紹介します。

目次

現在のイベント産業の状況

国際見本市連盟(UFI)の発表によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響で失った商談機会は、金額にすると少なくとも約2.7兆円とされています。また、展示会・イベント業界においては約1.7兆円の損失が出ていると言われています。このうち、アジア・太平洋地域の商談機会損失は約146億ドル相当となっていて、約111億ドルもの損失を上げている欧州に比べて大きな打撃を受けていることがわかります。

しかし、イベントの多くは年内に開催されるよう再スケジュールされているものもあり、コロナ禍前の水準には届かないものの、感染防止対策を取りながらイベントや展示会を開催するというスタイルが増えつつあります。

コロナ禍での展示会開催事例

実際、コロナ禍で開催されるベントや展示会はどういった雰囲気で行なわれるのでしょうか。コロナ禍ならではのイベント・展示会の実態を知るため、ここではコロナ禍で開催された展示会の事例をご紹介します。

第13回 教育 総合展(EDIX)東京

https://www.edix-tokyo.jp/ja-jp.html
開催日:2021年5月12日~14日
場所:東京ビッグサイト
来場者数:合計10,010人

教育 総合展(EDIX)東京とは、小・中・高校、大学、教育委員会、塾、予備校、専門学校など、教育分野に関わる人々が参加する日本最大級の展示会です。教育現場の課題解決に役立つ製品やサービスが出展されるほか、文部科学省や大学などによるセミナーも開催されています。

展示会では政府・自治体および展示会業界のガイドラインに基づく安全対策が実施されました。全参加者のマスク着用や体温測定の実施、ソーシャルディスタンスの確保、消毒液の設置などが徹底されていたのも、大きな注目ポイントと言えます。また、ブース内も十分なスペースが確保されており、密を避けつつ活発な商談が行なわれていました。

出展者の声

・10年以上出展しているが、展示会は良いお客様との巡り合える絶好の場となっている。

・リアル出店の方が、お客様の熱量やソリューションへの理解度が高い。また、実際に話をしたお客様の方が受注確度も高い。

・感染防止対策を徹底しているため、お客様だけでなく自分たちも安心して会場にいられる。

来場者の声

・一方的な説明ではなく、相手の表情を見ながら説明を聞くことで、知りたい情報を的確に得ることができる。

・実際に会場に来てみて気付くことは多く、時間をかけて理解を深められるのもリアル開催ならではのメリット。

・出展者が一堂に会しているので、一斉に見ることができる。説明を受けるため営業担当者に職場まで来てもらうこともできるが、それだと何日もかかる。展示会は一日で済みやりとりがスムーズなのもポイント。

・実際にものに触ったり、直接出展者に質問したりできるので、得るものがかなり多かった。

第17回 ライフスタイル Week 「夏」

https://www.lifestyle-expo.jp/ja-jp.html
開催日:2021年6月30日~7月2日
場所:東京ビッグサイト
来場者数:合計24,418人

ライフスタイル Week 「夏」とは、雑貨や文具、ファッション、美容、インテリア、食器といった10の専門展で構成された総合展示会です。商品の展示だけでなく、出展者とバイヤーによる取引・商談も活発に行なわれています。

第17回 ライフスタイル Week 「夏」は徹底した感染防止対策のもとで開催され、参加者全員のマスク着用、サーモグラフィーによる体温測定、全出入り口での手指の消毒、常時換気などが徹底されていました。

出展者の声

・出展社数が増えているので、それに合わせて来場者数も増えている。

・商品に対する想いをバイヤーと共有するために出展している。

・コロナ禍とはいえ、商品を手に取ってみて実際に話を聞きたいと感じているお客様が多いと実感している。

来場者の声

・コロナ禍で心配はあったが、感染対策もされていたので安心して見ることができた。

・実際にものを見たり触ったりして、取引先と直接話すために来場している。

・どういう熱量で商品を作っているのか、どう発信をしているのかなどは直接会話をしながらでないとわからない。これができるリアルな展示会に来場できてよかった。

具体的なコロナ対策

「教育 総合展(EDIX)東京」と「ライフスタイル Week 夏」では、新型コロナウイルス感染防止対策として以下を実施していました。

  • 全参加者へマスク着用を徹底

「入場にはマスク着用が必要」と告知する看板を設置するとともに、マスクを持参していない人のためにマスク配布カウンターを設置し、参加者全員のマスク着用を徹底。

  • 全参加者にサーモグラフィー等による体温測定を実施

すべての入り口に専門スタッフを配置し、1名ずつ足を止めて検温を実施。

  • 展示会受付での感染防止策を徹底

受付に飛沫防止シートを設置したり、テープを使ったりしてソーシャルディスタンスを確保。

  • すべての出入り口に消毒液を設置

参加者全員が使用できるよう、会場入り口に消毒液を設置。

  • 看護師が医務室に常駐

具合が悪い参加者が出た場合に備え、会場内に医務室を設置し看護師を常駐させる。

  • 「扉の開放、空調設備による常時換気」

  会場内の空気が滞らないよう、セミナー会場などの扉を開放して常時換気を徹底。

  • 各種注意喚起の看板を設置

「マスクの着用」「手指の消毒」「密接禁止」など、会場内外に各種注意喚起の看板を設置。

最新の展示会開催の状況

2021年9月9日、東京都は新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態措置等について発表しました。そのうち、イベント(展示会)開催に関する内容は下記となっています。

  • イベント主催者に対し、規模要件等(人数上限・収容率等)に沿った開催を要請(法第24条第9項)

イベント主催者は、施設の収容定員数に応じて人数制限を設ける必要があります。

・施設の収容定員1万人以下の場合・・・収容定員の半分まで可
・施設の収容定員1万人以上の場合・・・5,000人まで可

  • 営業時間短縮を要請(5:00~21:00)

イベント(展示会)開催時間を5:00~21:00までに制限する必要があります。

  • 業種別ガイドラインの遵守等を要請

展示会、展示場においては、以下のようなガイドラインが設けられています。

・展示会業界におけるCOVID-19感染拡大予防ガイドライン
https://www.nittenkyo.ne.jp/shr/document/200821_guideline2.pdf

・ファッションショーにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン
https://rakutenfashionweektokyo.com/jp/the33th/resources/covid-19_guidelines.pdf

・新形コロナウイルス感染症流行下における同人誌即売会の開催ガイドライン
https://doujin2020.jp/wp/page-538/

  • 参加者等の直行・直帰を確保するために必要な周知・呼びかけ等の徹底を要請

人の集まる場所や移動時の混雑を避けるため、主催者を含む全員に会場への直行・直帰を周知する必要があります。

  • 接触確認アプリ(COCOA)の利用奨励を要請

「COCOA」とは、厚生労働省が提供している接触確認アプリです。スマートフォンのBluetoothを利用することで、プライバシーを確保しつつ新型コロナウイルス感染者と接触した可能性を知ることができます。

詳細は下記のリンクにより詳しい内容が記載されています。
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1007617/1015484.html

感染防止対策を徹底して安全なリアルイベント(展示会)を開催しよう

新型コロナウイルスの感染拡大により一時期はリアルイベント(展示会)が激減していたけど、現在は感染防止対策を徹底したうえで開催するケースが増えつつあるよ。

各地で発表されている新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態措置等をもとに、安全なリアルイベント(展示会)を開催しよう。

また、さまざまなイベント会場を運営する東京流通センターでは、通常非公開のイベントホール空き状況を1年先まで確認できるよ。感染防止対策の徹底には会場の広さやカスタマイズ性が重要になるので、会場探しの際にぜひ活用してね。

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