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2020.11.16

展示会を成功させるテーマ例

  • BtoB
  • 主催者向け
  • BtoC
  • 展示会
  • イベント
  • オンラインイベント

展示会を成功させるためには、テーマの策定が大切です。テーマがしっかりしていると、イベントの目的が明確になり、社内のスタッフ、参加企業、来場者など、展示会に関わるすべての人に想いが伝わりやすくなります。今回はイベント・展示会の開催を検討している方に向けて、人気展示会の事例やテーマ作りのポイントをご紹介します。

目次

東京都内で大規模イベントを成功させるポイント

展示会を成功させるテーマ例

多くの来場者を集める、人気展示会のテーマの事例をご紹介します。イベントのテーマを決める際の参考にしてみてください。

東京モーターショー2019 「OPEN FUTURE」

2019年の東京モーターショーは、自動車産業に関する展示に限定せず、生活者にとって価値のある「未来の生活」にまで領域を拡大し、それに合わせたショーを展開しました。「OPEN FUTURE」というテーマで、東京モーターショーそのものの未来の可能性が広がる場になることを掲げています。

【参考サイト】
●【東京モーターショー2019】会場と業界を「OPEN」に、未来のモビリティを感じる…主催者説明会
https://response.jp/article/2019/07/30/325022.html

食博覧会・大阪2021「食べる、笑う、生きる」

「食博覧会・大阪」は食品や食品関連のディスプレーの展示会です。2021年は、テーマを「食べる、笑う、生きる」に設定し、食はいのちをつなぐためのものというだけではなく、文化でもあり、エンターテインメントでもあり、コミュニケーションであるなどさまざまな力があるということを表現しています。

【参考サイト】
●食博覧会・大阪2021「食博について」
https://www.shokuhaku.gr.jp/about.html

第90回 東京インターナショナルギフト・ショー「「驚き」「感動」心を熱くする新製品との出会い。広げよう世界の絆」

東京インターナショナルギフト・ショーはギフトマーケットに携わる流通関係者向けの展示会です。後援にデンマーク王国大使館やドイツ商工会議所なども名を連ねており、国内外のギフト向けの商材が数多く集まるイベントのため、「世界の絆」をテーマに入れています。

【参考サイト】
●第90回東京インターナショナルギフト・ショー「テーマ」
https://www.giftshow.co.jp/tigs/90tigs/topic.htm

CEATEC 2020 ONLINE「CEATEC 2020-Toward Society 5.0 with the New Normal(New Normal社会と共に歩むCEATEC)」

CEATECはアジア最大級のIT技術やエレクトロニクスの展示会です。新型コロナウイルス感染拡大の影響でリアルでの展示会を一度中止し、オンライン開催に切り替えました。そういった経緯で「ニューノーマル社会と共に歩む」をテーマにしています。これにより参加企業は新しい時代に対応できるというアピールにもつながり、説明会の参加人数が従来の3倍になりました。

【参考サイト】
●9兆円市場消失? オンライン転換、成功の鍵は「拡散力」にあり
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00333/00001/)
●CEATEC 2020 ONLINE、開催概要を発表、「ニューノーマル社会と共に歩む CEATEC」目指す
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1262318.html

第44回2020日本ホビーショー「TOKIMEKI Handmade」

日本ホビーショーはハンドメイドの雑貨、アクセサリー、ファッション等の展示会です。手作りの温かみが伝わるグッズの中で、好みの1点に出会って恋する瞬間を「TOKIMEKI(ときめき)」という言葉で的確に表現しています。

【参考サイト】
●第44回2020日本ホビーショー「ときめき」をテーマに開催へ
https://www.eventbiz.net/?p=65984

展示会・イベントのテーマの作り方

展示会・イベントのテーマは参加企業や来場者にメッセージを伝えるためだけでなく、社員をはじめとしたイベントスタッフが同じ方向を見て、テーマを共有するためにも役立つものです。ここでは、テーマの作り方についてご紹介します。イベントは1人では開催できません。テーマを共有することで、他の社員やイベント運営スタッフの気持ちを一つにしましょう。

目的を決める

イベントを主催する企業には「新規顧客獲得」「新商材の宣伝」など何らかの目的があるはずです。一番の目的が何か明確にしましょう。特に大きなイベントになるほど、チームが分かれて行動がバラバラになってしまうことがあります。意思を統一するためにも話し合って共有できるようにしましょう。

扱う商材を決める

社内で扱う商材から展示する商品を選択する際は、新製品と既存製品を分けましょう。「新製品○○展示会」のような新製品を宣伝することが主目的になっていない限りは、基本的に売れている既存製品から選ぶことが大切です。「既に支持されている商材」=「看板商材」とも言えるため、自社の強みをアピールしましょう。出展企業を募る場合は、他に似たような展示会がないか、競合他社が近い日程で開催するかなども確認するとよいでしょう。

ターゲット層を考える

計画している展示会そのものが「BtoB」と「BtoC」、どちらなのかを整理し、ターゲットを絞っていきましょう。また、ターゲットを「紳士服仕入れ担当者の男性」と設定したとしても、そこからさらに顕在的な顧客層か潜在的な顧客層かどうかに分けることが可能です。どのような層に対しても通じるような曖昧な設定になっていると最終的なテーマも抽象的になってしまいます。

ターゲットからさらにペルソナ(架空のユーザー像)を導き出し、「山崎悟・38歳独身・紳士服のバイヤー・趣味は海外旅行」といった感じに顧客の人物像を作り上げることで、テーマの輪郭をはっきりさせることができます。

数値目標を決める

物販イベントの場合は「成約目標〇社」「売り上げ○万円」など具体的な目標を立てましょう。数値化された目標があれば、達成度がわかるため、スタッフ全員にとっての指針となります。また、宣伝目的のイベントの場合は、展示会における売り上げだけではなく、現在の自社の売り上げ目標と照らし合わせましょう。そのうえで足りない部分を数値化し、展示会でどのようにPRするか考えて設計してください。出展企業を募る場合は「参加企業〇社」「来場者〇人」といったポイントを数値化しましょう。

テーマ(キャッチコピー)を考える

この工程にいたるまでに決めた商材や目的に沿ったテーマをキャッチコピー化しましょう。また、ここでは抽象的な言葉や漠然とした表現を選ばないように気を付けましょう。イベントに参加する企業や消費者は「この商材で何ができるか」「この展示会に参加することで何が得られるか」を考えてチェックしています。伝わりやすいフレーズを意識してください。

テーマ制作のヒント

上記のプロセスでテーマを制作しても具体的なフレーズが思い浮かばないということもあると思います。ここでは、ヒントとなる考え方をご紹介します。

商材(あるいは展示会そのもの)の特徴をリスト化する

自社の商材や企画している展示会のスペック、価格、自慢できること、競合他社とは違うこと、自社にしかないもの、商材の購入あるいは他社が出展することで得られるメリットを書き出してください。

顧客の悩みをリスト化する

顧客が抱えていそうな悩みを考えて書き出しましょう。ここでは商材だけではなく、業界について感じている不満や不便を考えるのがポイントです。

悩みを解決できるポイントを考える

ターゲットとなる顧客の悩みと、商材もしくはイベントの特徴を対比して、悩みを解決できるポイントを探し出しましょう。このポイントをテーマに落とし込むことで、独りよがりなフレーズから抜け出すことができます。

展示会テーマのパターン例

テーマとなるメッセ―ジは同じような単語でも言い回し一つで印象が大きく変わります。迷ったときはいろいろなパターンを試してみましょう。

  • 断定表現 「○○である」

    (例)この場所で、ご当地の味を食べつくせる!

  • 命令表現「○○せよ」

    (例)古今東西のご当地グルメを食べつくせ!

  • 疑問表現「○○ですか?」

    (例)青森にしかないご当地の味、知っていますか?

  • 体験表現「私は△△することにより○○できた」

    (例)○○食品博のおかげで、ご当地の味を知ることができました。

事例を参考にテーマを設定しよう

展示会を成功させるためにはテーマが大切!
テーマを練ってイベントを成功に導こう

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