2021.10.06
コロナ禍での試験会場貸出(レンタル)のポイント


新型コロナウイルスがさまざまな社会活動に影響を及ぼす中、学校・企業では試験やテストの“会場選び”が大きな課題となっています。例年であれば大学施設や自社会議室等で試験を実施できましたが、現在は感染対策として外部への貸し出しを中止している大学も少なくありません。また、ソーシャルディスタンスを確保するとなるとより広い会場を利用する必要があります。 そこで今回は、貸出(レンタル)試験会場の選び方や試験開催時の感染症対策をご紹介します。
- 目次
試験会場に適した会場の選び方
ソーシャルディスタンスを確保できる試験会場としては貸し会議室やイベント会場などがあります。しかし、すべての会場が試験会場として使えるわけではありません。会場の規模によっては十分な広さと収容人数が確保できない場合もあります。また、机のレイアウトが変更できず試験には不向きというケースも考えられるでしょう。
そのため、試験会場として会場を借りる際には、以下のポイントを意識することが大切です。
会場内のレイアウト・デザインの変更ができる
新型コロナウイルスの感染症対策のひとつとして、ソーシャルディスタンスの確保があります。そのため十分な広さがある会場を選ぶとともに、受験者数に合わせて配置を変更できることが重要です。少人数であればレイアウトが固定されている会場でも対応可能ですが、その際は三密を避け、受験者同士の間隔を十分に確保しましょう。
アクセス
アクセスの良さも試験会場選びの重要なポイントです。受験者の中には遠方から訪れる人もいるため、できるだけ足を運びやすい場所を選ぶ必要があります。できれば乗り換えに便利な主要駅や、駅から近い会場を選ぶと受験者のストレスを軽減することができます。また、駅から近い会場であれば試験会場までの誘導スタッフが不要、もしくは少人数で済むため、コストを抑えることが可能です。
備品・機材
試験によっては音響設備やマイク、プロジェクターなどを使用するケースもあります。これらの設備を自社で用意することは簡単ではないので、必要な備品や機材が揃っている会場を選ぶのがおすすめです。また複数の会場がある場合、ほかのイベントの音が漏れてくると受験者が集中して試験を受けられなくなってしまう危険があります。そのため、会場ごとの防音対策の有無も確認しておくことが必要です。
周囲の施設・環境面
お昼休憩をまたぐ試験の場合は、受験者が昼食をとりやすいよう近くに飲食店やコンビニがある会場を選ぶ必要があります。お昼休憩をまたがない場合でも、近くにコンビニがあると文房具や飲み物が購入できて便利です。
ガイドラインに基づく試験開催時の感染症対策
厚生労働省では、試験開催時における新型コロナウイルス感染拡大防止対策として「技能検定の実施に関する新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン」を設けています。このガイドラインは感染状況に応じて変更されるため、随時最新の情報を確認したうえで試験を開催しましょう。
以下では、貸出(レンタル)会場で試験を実施するための感染防止策をご紹介します。
マスク常時着用を徹底
主催者および関係者、受験者参加者にマスクの常時着用を求めます。マスクを着用していない人がいた場合は個別に注意等を行なうほか、主催者側で配布・販売を行ない、マスク着用率100%を徹底できるよう準備しましょう。
大声を出さないよう注意喚起
隣席との日常会話程度であれば特に問題はありませんが、大声を出す人がいた場合、たとえマスクを着用していても主催者側は個別に注意等を行ないます。
手洗消毒
こまめな手洗いを奨励しましょう。また、主催者側は出入り口やトイレ、ウイルスが付着した可能性のある場所など、施設内のこまめな消毒を徹底する必要があります。さらに、会場内に消毒液を設置し、いつでも消毒できる環境にしておきます。
換気・ソーシャルディスタンス
会場内はこまめに換気を行ない、空気が滞らないよう気を付ける必要があります。また会場内での密集を回避するため、必要に応じて人員を配置したり、テープ等を使ったりして、ソーシャルディスタンスを確保します。
入場口やトイレ、売店等の密集が回避できない場合は、そのキャパシティに応じて収容人数を制限するようにしましょう。
飲食の制限
食事の際はマスクを外す時間が長くなることから、飛沫感染のリスクが高まります。そのため、収容率が50%を超える場合は飲食可能エリア外での飲食を原則自粛としましょう。50%を超えない場合も、飲食用に感染防止策が行なわれているエリア以外での飲食を禁止し、休憩時間および試験前後の飲食による感染防止を徹底しましょう。
受験者の制限
入場時に検温を行なうほか、試験日前2週間における体温や体調、周囲の状況が以下の事項に該当しないか受験者に確認してもらい、該当する受験者がいた場合は入場を制限します。
- 5 度以上の発熱
- 咳、のどの痛みなどの風邪の症状
- 倦怠感、息苦しさ
- 嗅覚や味覚の異常
- 身体が重く感じる、疲れやすい等
- 新型コロナウイルス感染症陽性とされた者との濃厚接触の有無
- 同居家族や身近な知人の感染が疑われる方の有無
- 過去 14 日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航又は当該国等の在住者との濃厚接触の有無
該当者がいた場合に備え、熱者や有症状者の入場は断る等のルールを試験開催前に明確に受験者に周知規定しておく必要があります。万が一試験開催前の規定が明確でなかった場合は、入場を断った際の払い戻し処置が必要です。
受験者の把握
万が一感染者が出てしまったときのために、事前予約や入場時に連絡先を把握するなどの対策をして受験者を把握しましょう。また、接触確認アプリの「COCOA」や各地域の通知サービスの利用を奨励し、感染した場合も検査の受診など保健所のサポートをいち早く受けられるようにしておきます。
ガイドライン遵守の旨の公表
主催者側は、業種別ガイドラインに従った取組を行なう旨を、自社のホームページ等で公表します。
詳細は厚生労働省のガイドラインを確認
試験開催時の感染拡大防止対策については、厚生労働省が「技能検定の実施に関する新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン」を設けています。今後の検定試験実施の指針として活用するのをおすすめします。
https://www.mhlw.go.jp/content/000639207.pdf
試験会場選びは広さとカスタマイズ性がポイント

新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、安全に試験を実施するには、広さだけではなく、会場内スペースのカスタマイズ性やアクセスの良さ、機材の充実性、周囲の施設・環境面が大きなポイントになるよ。
最新のガイドラインを理解し、感染予防策を徹底したうえで試験を実施するようにしよう。
さまざまなイベント会場を運営する東京流通センターでは、各企業に適した試験会場を紹介できるよ。通常非公開のイベントホール空き状況を 1年先まで確認することもできるので、会場選びの際にぜひ活用してみてね。
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